間接強制(カンセツキョウセイ)
間接強制とは、民事執行法に定められている強制執行手続きの一種で、債務履行の確保のために相当とされる違約金の支払いを命じることで、債務者を心理的に圧迫し給付を実現させる方法のことです。
例えば、子との面会交流の実現のために、面会させる義務の不履行の度に一定額を支払う義務を負わせるといった利用方法が考えられます。
この点、間接強制の方法を利用するためには、その強制方法の性質上、債務者が給付を実現しようと思えばすぐにやれる種類の給付である必要があります。そのため、特殊な設備や技能、第三者の協力を必要とするような給付は、間接強制の方法にはなじまないといえます。
また、間接強制の方法をとることが人格権を侵害するようなこととなるのは不適切であることから、例えば、夫婦の同居義務を履行させるために間接強制の方法をとることはできないとされています。