最低賃金制度(サイテイチンギンセイド)
最低賃金制度とは、国家により労働者の賃金の最低限度額を定め、使用者(会社等)に対してその保障を遵守させることを法的に強制する制度のことをいいます。労働者と使用者の契約は個別の労働契約によって成立する性質のものですから、本来両者が合意するのであれば労働の対価としての賃金額をいくらに定めるのかは自由なはずです。
しかしながら、この自由を貫けば、現実問題として、労働者と使用者の力関係により不当に低額な賃金を強制される等不公正な事態が起こることは容易に想定されます。
そこで、国の介入によって最低賃金を定めることにより、労働者の権利を一定程度保護されることとなっています。
最低賃金の支払い義務に違反すると、罰金に処せられたり、これまで不足していた賃金の支払い義務が生じるなどの効果が発生します。